空き家の査定額は何で決まる?価格を左右する意外なチェック項目
空き家の査定額は、単純に「築年数が古いから安い」「土地が広いから高い」と決まるものではありません。
実際の不動産価格は、土地の面積や形状、前面道路、周辺環境など、さまざまな個別要因によって変わります。国土交通省の不動産情報ライブラリでも、同じ地域の不動産であっても、こうした条件や取引事情によって価格が異なることが示されています。
特に空き家の場合は、建物そのものだけでなく「その物件を購入した人が、どのように利用できるのか」が査定額を左右する重要なポイントになります。
ここでは、空き家の査定でチェックされる基本的な項目から、意外と価格に影響するポイントまで詳しく解説します。
空き家の査定額は何を基準に決まる?
空き家の査定では、大きく分けて土地、建物、立地、法的・物理的な条件、周辺の市場状況などが確認されます。
土地については、面積や形状だけでなく、道路との接し方や土地の使いやすさも重要です。
建物については、築年数、構造、間取り、建物の状態などが確認されます。
さらに、周辺で実際にどのくらいの価格で不動産が取引されているのかも重要な判断材料です。
国土交通省の不動産情報ライブラリでは、実際の不動産取引価格や成約価格を地域ごとに確認できます。査定を考える際には、近隣の取引事例を確認することも相場を知るうえで役立ちます。
築年数だけで価値が決まるわけではない
空き家の査定で最初に気になるのが築年数ではないでしょうか。
確かに築年数は重要な項目です。しかし、築年数が古いという理由だけで大幅に価値が下がるとは限りません。
例えば、築年数が経過していても、建物の状態が良く、適切に維持管理されている住宅であれば、購入後に活用しやすい場合があります。
反対に、築年数が比較的新しくても、長期間空き家になっていて雨漏りや腐食などが進んでいれば、修繕の必要性を考慮する必要があります。
つまり重要なのは「何年経っているか」だけではなく「現在どのような状態なのか」です。
査定で意外と見られる建物の状態
空き家では、普段生活している住宅では気づきにくい部分が価格に影響することがあります。
代表的なのが雨漏りです。
屋根や外壁からの雨水の侵入が長期間続くと、内装だけでなく建物内部に影響している可能性があります。
また、床の傾き、柱や梁などの状態、外壁の劣化、給排水設備の状態なども確認されることがあります。
さらに、長期間使用されていない水回りは、設備の劣化や配管の状態などを確認する必要があります。
見た目がきれいかどうかだけでは判断できない部分があるため、空き家の査定では建物全体の状態を確認することが大切です。
意外に価格を左右する前面道路
空き家の査定で見落とされやすいのが、建物の前にある道路です。
土地は広ければ必ず高く評価されるわけではありません。
前面道路の幅員や接道状況、道路との位置関係などによって、土地の利用しやすさが変わるためです。
国土交通省の不動産情報ライブラリでも、実際の取引価格は土地の面積や形状だけでなく、前面道路の状況などによって変化すると説明されています。
特に古い住宅では、現在の建築ルールとの関係から、建て替えや増改築について確認が必要になるケースがあります。
そのため、査定では「土地が何坪あるか」だけでなく「その土地をどのように利用できるか」という視点が重要になります。
土地の形も査定額に影響する
同じ面積の土地でも、形状によって使いやすさは変わります。
例えば、整った形の土地と細長い土地、道路から奥まった土地では、建物の配置や駐車スペースの確保などに違いが出る可能性があります。
また、土地への出入りのしやすさも重要です。
車を利用する地域では、駐車場を確保できるかどうかが購入希望者にとって大きな判断材料になることがあります。
そのため、空き家の査定では土地の広さだけでなく、実際の利用方法まで含めて考える必要があります。
周辺環境も価格を左右する
同じような建物でも、立地によって査定額が変わることがあります。
駅やバス停へのアクセス、買い物施設、学校、医療機関などへの距離はもちろん、周辺の住宅環境や土地利用の状況なども確認されます。
また、地域で不動産の取引がどの程度行われているのかも重要です。
国土交通省の不動産情報ライブラリでは、取引価格だけでなく、地価公示や都市計画、防災情報、周辺施設なども確認できます。
そのため「家が古いから価値がない」と決めつけるのではなく、土地と周辺環境を含めて考えることが大切です。
空き家特有のチェック項目
空き家の場合、居住中の住宅とは違ったポイントも確認されます。
例えば、庭木や雑草が伸びていないか、建物の周囲に不要な物が残っていないか、雨戸や窓などが正常に機能するかといった点です。
長期間管理されていない空き家では、外から見ただけでは分からない劣化が進んでいる場合もあります。
また、残置物が大量にある場合には、購入後の整理や処分を想定する必要があります。
こうした点は建物そのものの価格だけでなく、購入後に必要となる手間や費用を考えるうえでも重要です。
査定額が低かった場合はどうする?
査定額が想定より低かった場合、すぐに「この家には価値がない」と判断する必要はありません。
まず、なぜその金額になったのかを確認することが大切です。
土地の条件なのか、建物の劣化なのか、周辺相場なのか、それとも修繕や解体などの費用を考慮した結果なのかによって、その後の選択肢は変わります。
例えば、建物をそのまま売却する方法だけでなく、修繕して活用する方法、土地として検討する方法など、物件によって考え方は異なります。
ただし、リフォームや解体などに費用をかければ必ず売却価格が上がるとは限りません。
先に物件の状態と市場性を確認し、どこまで手を入れるべきなのかを検討することが重要です。
査定前に所有者が確認しておきたいこと
査定を依頼する前に、建物の築年数や土地の面積、固定資産税の資料、登記関係の書類など、手元にある資料を整理しておくとスムーズです。
また、雨漏りや設備の故障、過去に行った修繕など、把握している情報はできるだけ正確に伝えることが大切です。
不動産取引では、物件について重要な情報を適切に確認・説明しながら進める必要があります。実際の売却や媒介などを依頼する場合は、宅地建物取引業者などの専門家に相談し、契約内容や必要な手続きについて確認しましょう。宅地建物の売買や媒介を業として行う場合には、宅地建物取引業の免許が必要とされています。
空き家は「古いから安い」とは限らない
空き家の査定額を左右するのは、築年数や建物の見た目だけではありません。
土地の形状、前面道路、接道状況、建物の状態、周辺環境、土地の利用方法、さらには購入後にどのような活用ができるのかまで、さまざまな要素が関係します。
特に重要なのは、その空き家が持っている可能性を一方向から判断しないことです。
「古い家だから売れないかもしれない」と考えていた空き家でも、立地や土地条件、建物の特徴によっては、住宅以外の用途を含めて活用方法を検討できる場合があります。
一方で、修繕や解体などに大きな費用が必要になるケースもあるため、価格だけを見て判断するのではなく、物件全体の状況を確認することが大切です。
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