空き家の価値を守るには?資産を劣化させない管理方法とは
空き家の価値を守るために重要なのは、放置せず、建物の状態を定期的に確認し、異常があれば早めに対応することです。
空き家は人が住んでいなくても劣化します。
換気不足による湿気やカビ、雨漏り、給排水設備の不具合、庭木の繁茂など、管理をしない期間が長くなるほど問題が発生する可能性があります。
さらに、適切な管理が行われない空き家は、防災や衛生、防犯、景観などの面で周辺環境に影響を及ぼすおそれがあります。
国土交通省も、所有者による空き家の適切な管理を促しています。 (国土交通省)
大切な不動産を将来の売却や賃貸、活用につなげるためにも、空き家になった時点から管理方法を考えておきましょう。
空き家はなぜ放置すると価値が下がりやすいのか
住宅は、人が住まなくなったからといって劣化が止まるわけではありません。
むしろ、空き家では日常的な換気や清掃、設備の使用、庭の手入れなどが行われなくなるため、劣化の兆候を発見しにくくなります。
たとえば、室内を締め切った状態が続けば湿気がこもり、カビなどの原因になることがあります。
雨漏りや水漏れも、発見が遅れるほど建物への影響が大きくなる可能性があります。
屋外でも、庭木や雑草が伸びれば景観を損ねるだけでなく、害虫の発生や周辺への影響につながることがあります。
国土交通省の管理指針では、通気や換気、清掃、定期的な郵便物の確認、枝の剪定、敷地内のごみの確認など、空き家を適切に維持するための具体的な管理方法が示されています。 (国土交通省)
つまり、空き家の価値を守る基本は「問題が起きてから修繕する」のではなく、「問題が起きていないかを定期的に確認する」ことです。
最初に確認したい空き家の管理ポイント
空き家の管理では、室内だけでなく建物の外側や敷地全体を確認することが大切です。
まず確認したいのが屋根や外壁です。
外壁に目立つひび割れや剥がれがないか、屋根材に異常がないか、雨どいが破損していないかなどを目視で確認します。
ただし、屋根に上るなど危険を伴う作業を所有者自身で行う必要はありません。
高所や破損した場所は、専門業者による点検を検討しましょう。
次に確認したいのが室内です。
窓を開けて換気を行い、カビや雨漏りの跡、水漏れなどがないか確認します。
天井や壁にシミがある場合は、雨漏りなどの原因が隠れている可能性があります。
水回りについても、配管や設備に異常がないか確認しましょう。
空き家の設備は住宅ごとに状態や仕様が異なるため、長期間使用していない設備を無理に操作するのではなく、異常が疑われる場合は専門家に相談することが安全です。
庭と敷地の管理も資産価値を守るポイント
空き家では建物ばかりに目が向きがちですが、敷地の管理も重要です。
特に注意したいのが庭木と雑草です。
庭木の枝が伸びすぎていないか、雑草が繁茂していないか、敷地内にごみが放置されていないかを定期的に確認しましょう。
門や塀、擁壁などについても、破損や傾きがないか確認します。
国土交通省の管理指針でも、敷地内のごみの確認や処理、庭木の剪定などが適切な管理の例として挙げられています。 (国土交通省)
また、郵便物が長期間たまっている状態は、管理されていない印象を与えるだけでなく、防犯上のリスクにもつながります。
定期的に確認し、不要な郵便物を整理することも管理の一部です。
定期的な点検で「小さな異常」を見逃さない
空き家管理で重要なのは、異常を早期に発見することです。
たとえば、外壁の小さな破損や雨どいの不具合など、初期段階では対応しやすい問題でも、長期間放置すると修繕範囲が広がる可能性があります。
そのため、現地を訪問した際には、前回の状態と比較できるよう、気になる場所を写真で記録しておくと便利です。
屋根、外壁、室内、水回り、庭、門や塀などを同じ場所から撮影しておけば、変化にも気づきやすくなります。
ただし、修繕の必要性や工事内容は建物の状態によって異なります。
見た目だけで判断せず、必要に応じて建築士や施工業者などの専門家に確認してもらいましょう。
遠方の空き家は「管理できる仕組み」をつくる
空き家の所有者が遠方に住んでいる場合、定期的な管理が難しいという問題があります。
仕事や家庭の事情などで現地へ頻繁に通えない場合は、自分だけで管理し続けようとするのではなく、管理サービスなどの利用を検討する方法もあります。
国土交通省の管理指針でも、自ら空き家を管理することが難しい場合には、空家等管理活用支援法人などへの委託が選択肢として示されています。 (国土交通省)
重要なのは、「管理できないから仕方なく放置する」という状態にしないことです。
定期的に現地を確認する人を決める、専門業者に管理を依頼するなど、物件の状況に合った方法を検討しましょう。
空き家の所有者として知っておきたい法律上の注意点
空き家を所有する場合は、建物の維持だけでなく、所有者として必要な対応についても確認しておく必要があります。
空家等対策の推進に関する特別措置法では、適切な管理が行われていない空き家について、市区町村が「管理不全空家」として指導や勧告を行う仕組みがあります。
また、状態が悪化し、周囲に著しい悪影響を及ぼす「特定空家」に該当する場合には、助言や指導、勧告、命令などの措置が行われる可能性があります。 (国土交通省)
勧告を受けた場合には、一定の要件のもとで住宅用地に対する固定資産税の特例が適用されなくなる可能性もあります。
だからこそ、自治体から何らかの連絡や指導を受けた場合は放置せず、内容を確認したうえで、自治体や専門家に相談することが大切です。
相続した空き家は登記の確認も忘れない
相続によって取得した空き家の場合は、管理と同時に所有関係も確認しましょう。
2024年4月1日から相続登記の申請が義務化され、不動産を相続で取得したことを知った日から原則として3年以内に相続登記を申請する必要があります。
正当な理由がないのに申請を怠った場合は、10万円以下の過料の対象となる可能性があります。 (法務省)
また、2024年4月1日より前に発生した相続で、相続登記が済んでいない不動産も義務化の対象です。
原則として2027年3月31日までに対応する必要があります。 (法務省)
空き家の活用や売却を考える場合にも、誰が所有者なのかを明確にしておくことは重要です。
相続関係が複雑な場合や登記について判断が難しい場合は、司法書士などの専門家に相談しましょう。
管理だけでなく「活用」も早めに考える
空き家の価値を守る方法は、所有し続けながら管理することだけではありません。
今後、自分や家族が利用する予定がないのであれば、売却や賃貸、その他の活用方法を早めに検討することも選択肢になります。
重要なのは、空き家になってから何年も放置して考えるのではなく、建物の状態が比較的良いうちに可能性を確認することです。
空き家は、築年数だけで活用方法が決まるわけではありません。
立地、建物の状態、周辺環境、修繕の必要性などによって適した方法は変わります。
そのため、「古いから価値がない」と自己判断せず、専門家に現地の状態を確認してもらうことをおすすめします。
空き家の管理や活用に悩んだらTEAMRへ
空き家を所有しているものの、遠方に住んでいて管理できない、修繕や維持費の負担が気になる、今後の使い道が決まっていないという方もいるでしょう。
そのような場合は、空き家活用TEAMRへの相談も選択肢の一つです。
TEAMRは、全国の空き家を価値ある不動産に変える集団です。
空き家Re活用では、建物の修繕や管理、事務手続きなどをTEAMRが負担し、空き家を再活用する仕組みを案内しています。 (TEAM R)
もちろん、すべての空き家が同じ方法で活用できるわけではありません。
物件ごとに建物の状態や立地などを確認したうえで、今後の選択肢を検討することが大切です。
空き家を放置してしまう前に、まず現在の状態を把握する。
そして、自分で管理するのか、専門家に管理を依頼するのか、活用するのかを検討する。
この早めの判断が、大切な不動産の価値を守ることにつながります。
空き家の管理や活用について一人で悩んでいる方は、空き家活用TEAMRへ相談してみてはいかがでしょうか。
大切な空き家を「負担」だけで終わらせず、次の利用者につなげられる可能性を探ることが、資産を守るための第一歩です。
