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空き家を相続したら最初にやるべき5つの手続きとは?

空き家を相続したら最初にやるべき5つの手続きとは?

相続した実家が空き家になった場合、まず何から手を付ければよいのか分からない方は少なくありません。

空き家は、所有者が決まらないまま放置したり、必要な手続きを後回しにしたりすると、売却や活用が難しくなるだけでなく、管理上の問題や税負担につながることもあります。

特に重要なのは、相続人の確認、相続財産の把握、相続登記、税金関係の確認、そして今後の活用・売却方針を決めることです。

ここでは、空き家を相続した方が最初に確認したい5つの手続きを、順番に解説します。

相続人と相続財産を確認する

まず行いたいのが、誰が相続人なのか、そして何を相続するのかを確認することです。

空き家だけを見ていると、家と土地以外の財産や負債を見落としてしまう可能性があります。

亡くなった方が所有していた不動産については、登記事項証明書や固定資産税の納税通知書などを確認し、土地と建物の名義や所在地を把握しましょう。

また、預貯金や有価証券などのプラスの財産だけでなく、借入金などのマイナスの財産も含めて確認することが重要です。

相続人が複数いる場合は、誰が空き家を取得するのかについても話し合う必要があります。

特に兄弟姉妹など複数の相続人がいる場合、共有名義にすると、将来的に売却や活用を行う際に権利関係の調整が必要になることがあります。

相続税の申告が必要か確認する

相続財産を整理したら、次に相続税について確認します。

相続税は、相続した財産の合計額が基礎控除額を超える場合などに申告が必要になります。国税庁にも相続税の申告が必要かどうかを確認するための判定サービスが用意されています。

相続税の申告が必要な場合、原則として、相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内に申告・納税を行う必要があります。

「空き家だから相続税は関係ない」と考えるのは危険です。

土地や建物には評価額があり、ほかの相続財産と合わせて相続税を計算する必要があります。

また、相続した空き家を将来的に売却する場合には、一定の要件を満たすことで譲渡所得から3,000万円を控除できる「被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除」、いわゆる空き家の3,000万円特別控除を利用できる場合があります。

ただし、対象となる家屋の要件や売却時期、耐震基準など、さまざまな条件があります。国税庁も必要書類や適用条件を示しているため、売却を検討する段階で確認しておきましょう。

相続登記を行う

空き家を相続した場合、特に重要なのが相続登記です。

相続登記とは、不動産の登記名義を亡くなった方から相続人へ変更する手続きです。

2024年4月1日から相続登記が義務化され、不動産を相続によって取得したことを知った日から3年以内に申請することが原則として必要になりました。

また、2024年4月1日より前に発生した相続についても、相続登記がされていない不動産は義務化の対象となります。正当な理由なく申請を怠った場合には、10万円以下の過料の対象となる場合があります。

そのため、「売る予定だから登記しなくてもよい」「使わない家だから名義変更は不要」という考え方は避ける必要があります。

相続人が複数いる場合など、遺産分割の内容によって登記手続きも変わるため、状況に応じて法務局や司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

なお、相続人申告登記という制度も設けられており、相続登記の申請義務を簡易な方法で履行できる場合があります。

空き家の状態を確認し、適切に管理する

相続関係の整理と並行して、空き家そのものの状態も確認しましょう。

長期間人が住んでいない住宅は、雨漏り、外壁や屋根の劣化、給排水設備の不具合、害虫・害獣、庭木や雑草の繁茂など、さまざまな問題が発生する可能性があります。

特に注意したいのが、空き家を長期間放置することです。

空家法では、適切な管理が行われていない「管理不全空家等」や、周囲に著しい悪影響を及ぼす状態にある「特定空家等」について、所有者等に対する措置が定められています。

また、一定の場合には、管理不全空家等や特定空家等について勧告を受けると、住宅用地に対する固定資産税等の軽減措置が適用されなくなることがあります。

そのため、相続した空き家は「とりあえずそのまま」にするのではなく、現地を確認して、必要な修繕や清掃、換気、庭の管理などを検討することが大切です。

遠方に住んでいて自分で管理することが難しい場合は、空き家管理サービスなどの利用も選択肢になります。

売却・賃貸・活用・解体など今後の方針を決める

最後に、相続した空き家を今後どうするのかを決めます。

代表的な選択肢には、次のようなものがあります。

売却する

自分や家族が住む

賃貸住宅として活用する

店舗や事業用物件などに活用する

リフォームやリノベーションを行って活用する

建物を解体して土地として活用する

大切なのは、最初から「売る」「解体する」と決めつけないことです。

建物の状態、土地の立地、周辺の需要、接道状況、用途地域、所有権や共有関係などによって、適した方法は変わります。

例えば、古い家だから価値がないと思っていても、立地や土地の条件によっては住宅として売却できる可能性があります。また、住宅としての利用が難しくても、店舗や事業所、地域の交流拠点など、別の用途で活用できる場合があります。

一方で、解体すれば必ず売りやすくなるとは限りません。解体費用が発生するほか、土地の利用条件によっては新たな建物を建築できないケースもあるため、解体前に専門家へ確認することが重要です。

なお、相続した土地については、一定の要件を満たせば国庫に帰属させることができる「相続土地国庫帰属制度」もあります。

ただし、建物が存在する土地は制度の対象外となるなど、さまざまな要件があります。法務省の最新公表資料でも、申請後に却下・不承認となるケースが確認されています。

「売れないから国に引き取ってもらえばよい」と単純に判断するのではなく、制度の対象となるかを確認したうえで検討する必要があります。

空き家相続で最も大切なのは「早めに整理すること」

空き家を相続したときに大切なのは、手続きを一つずつ後回しにするのではなく、早い段階で全体像を整理することです。

まず相続人と財産を確認し、相続税の申告が必要かを確認します。

そのうえで相続登記を行い、空き家を適切に管理しながら、売却・賃貸・活用・解体などの方向性を検討していきます。

特に相続登記には申請期限があり、相続税にも申告期限があります。空き家についても放置期間が長くなるほど、建物の劣化や管理負担が大きくなる可能性があります。

だからこそ、相続した直後の段階で「この家を最終的にどうするのか」を考え始めることが重要です。

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