空き家を売却するときの本人確認とは?必要書類と手続きの流れ
空き家を売却するときは、売主が本人であることを確認する本人確認が必要になります。
不動産会社が売買の仲介や代理などを行う場合、一定の不動産取引は犯罪収益移転防止法上の特定取引に該当し、顧客に対する取引時確認が必要です。
個人の場合は、氏名や住所、生年月日などの本人特定事項に加えて、取引目的や職業などが確認されます。
さらに、空き家を売却して所有権を買主へ移す際には、所有権移転登記の手続きも必要です。
法務局では、売買による所有権移転登記について、売買契約書などの登記原因証明情報、売主の印鑑証明書、登記識別情報または登記済証などを原則として必要書類として案内しています。
そのため、空き家の売却では「本人確認」と「所有者であることの確認」を分けて考えることが大切です。
空き家の売却で本人確認が必要な理由
不動産は高額な財産であるため、所有者になりすました売却や、第三者による不正な取引を防ぐ必要があります。
そこで、不動産会社などの宅地建物取引業者には、犯罪収益移転防止法に基づく取引時確認などの義務があります。
国土交通省によると、不動産の売買など一定の取引を行う際には、顧客について取引時確認を実施する必要があります。
本人確認では、売却手続きを行っている人物が誰なのかを確認します。
一方で、本人確認だけでは、その人が売却する権利を持っていることまで確認できるわけではありません。
登記記録などを確認し、売主が実際の所有者なのか、共有者が存在しないか、相続によって権利関係が変わっていないかなども確認する必要があります。
本人確認で準備する主な書類
本人確認に使用する書類は、取引方法や本人確認の方法によって異なります。
代表的なものとして、運転免許証やマイナンバーカード、パスポートなどがあります。
ただし、本人確認書類として利用できるものや確認方法は、法令や取引先の手続きによって異なるため、事前に不動産会社などへ確認しておきましょう。
また、本人確認書類に記載されている住所と、登記上の住所が異なる場合には注意が必要です。
引っ越しなどによって住所が変わっている場合、所有者の住所変更登記や、その経緯を確認するための追加書類が必要になることがあります。
売却を始める段階で、本人確認書類の氏名や住所などが現在の情報と一致しているか確認しておくと安心です。
所有権移転登記で必要になる書類
本人確認とは別に、空き家を売却する際には所有権移転登記に必要な書類も準備します。
法務局によると、売買による所有権移転登記では、原則として売買契約書などの登記原因証明情報、売主の印鑑証明書、登記識別情報または登記済証、買主の住民票の写しなどが必要になります。
売主側で準備することが多い書類としては、次のようなものがあります。
本人確認書類
印鑑証明書
実印
登記識別情報または登記済証
売買契約書などの登記原因証明情報
住所変更などがある場合は、その経緯を確認するための書類
固定資産評価額を確認するための資料など
ただし、必要書類は物件や売主の状況によって変わります。
たとえば、登記識別情報を紛失している場合や、登記上の住所と現在の住所が異なる場合などは、通常とは異なる対応が必要になることがあります。
そのため、売却を決めた時点で司法書士などに確認しておくと、決済直前の書類不足を防ぎやすくなります。
空き家売却における本人確認の流れ
まず、不動産会社などに空き家の売却について相談します。
この段階で、売主本人であることを確認するため、本人確認書類の提示や提出を求められることがあります。
次に、登記情報などを確認します。
登記上の所有者と売主の氏名や住所などを照合し、売却できる権利関係になっているかを確認します。
売却条件が決まったら、買主との間で売買契約を締結します。
契約後は、決済と引渡しに向けて必要書類を準備します。
決済では、買主から売買代金を受け取り、空き家を引き渡すとともに、所有権移転登記に必要な手続きを進めます。
法務局では、不動産登記について、登記原因となる法律行為の発生、必要書類の作成や収集、登記申請書の作成、登録免許税の納付、申請、審査、登記完了という流れを案内しています。
所有権移転登記の申請は、司法書士に依頼することもできます。
法務局も、権利に関する登記について、法律の専門資格者への相談や依頼が可能であると案内しています。
相続した空き家を売却するときの注意点
相続した空き家の場合は、本人確認だけでなく、相続による所有権の移転が適切に反映されているかを確認する必要があります。
たとえば、亡くなった親の名義のままになっている空き家を相続人が売却しようとしている場合、現在の登記名義と実際の権利関係が一致していない可能性があります。
相続によって取得した不動産については、相続登記の手続きが重要です。
法務局では、相続による所有権移転登記について、必要書類や申請書の様式などを案内しています。
また、相続人が複数いる場合には、共有状態になっている可能性があります。
共有不動産の売却では、共有者の権利関係を確認する必要があるため、一人の相続人だけの判断で売却手続きを進めないことが重要です。
相続した空き家を売却する場合は、登記記録、遺産分割の状況、相続人の範囲などを確認してから売却を進めましょう。
住所や氏名が登記と違う場合は要注意
本人確認で問題になりやすいのが、現在の住所と登記上の住所が異なっているケースです。
たとえば、空き家を取得した後に引っ越したものの、登記上の住所を変更していない場合があります。
この場合、本人確認書類では現在の住所が確認できても、登記記録には以前の住所が記載されているため、同一人物であることを確認するための追加書類などが必要になることがあります。
氏名が変更されている場合も同様です。
売却を急いでいると、決済直前にこうした問題が発覚して手続きに時間がかかることがあります。
空き家の売却を検討したら、早い段階で登記記録と本人確認書類の内容を確認しておきましょう。
登記識別情報や権利証を紛失した場合はどうする?
空き家を長期間所有していると、登記識別情報や以前の権利証を紛失していることがあります。
登記識別情報などは所有権移転登記の重要な書類です。
しかし、紛失したからといって、直ちに空き家を売却できなくなるとは限りません。
法務局には、登記識別情報を提供できない場合などに対応するための制度があります。
ただし、本人確認などについて通常とは異なる手続きが必要になる可能性があるため、自己判断で進めず、司法書士や法務局に確認することが大切です。
売却を決めた段階で書類を確認し、足りないものがあれば早めに対応しましょう。
本人確認をスムーズに進めるためのポイント
空き家の売却をスムーズに進めるには、契約前から書類を整理しておくことが重要です。
まず、本人確認書類の有効期限や記載内容を確認します。
次に、登記識別情報または登記済証が保管されているか確認します。
さらに、登記上の住所と現在の住所が一致しているかも確認しましょう。
相続した空き家の場合は、相続登記の状況や共有者の有無も確認します。
これらを早めに確認しておけば、売却を進める中で必要書類が足りないことに気づくリスクを抑えられます。
また、本人確認を避けるために他人の書類を使用したり、実際の所有者とは異なる人物として手続きを行ったりすることはできません。
本人確認は、安全な不動産取引のために法律上設けられている重要な手続きです。
適切な書類を用意し、正しい情報で手続きを進めましょう。
空き家売却の本人確認は早めの準備が大切です
空き家を売却するときの本人確認は、売主本人であることを確認し、安全に不動産取引を進めるために必要な重要な手続きです。
本人確認書類だけでなく、所有権移転登記に必要な登記識別情報または登記済証、印鑑証明書なども準備する必要があります。
法務局も、売買による所有権移転登記について、売買契約書などの登記原因証明情報や売主の印鑑証明書、登記識別情報または登記済証などを必要書類として案内しています。
特に相続した空き家や、登記上の住所と現在の住所が異なる空き家では、追加の手続きが必要になる場合があります。
売却を決めてから慌てるのではなく、まず登記内容と手元の書類を確認し、不足しているものがあれば早めに専門家へ相談することが大切です。
空き家の売却や活用なら空き家活用TEAMRへご相談ください
空き家の売却では、本人確認や登記などの手続きだけでなく、その空き家を売却するのか、活用するのかを含めて検討することも重要です。
相続した空き家や長期間使用していない空き家は、所有者自身が建物の状態や権利関係を十分に把握できていないこともあります。
空き家活用TEAMRは、全国の空き家を価値ある不動産に変える集団です。
空き家を売却したいけれど何から始めればよいかわからない方や、売却以外の活用方法も検討したい方は、空き家活用TEAMRへご相談ください。