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なぜ空き家にシロアリは発生するのか?駆除業者の選び方まで徹底解説

「久しぶりに実家の様子を見に行ったら、床がフカフカしていた」

「近所でシロアリ駆除をしている家があり、うちの空き家も心配になってきた」

空き家を所有している方にとって、シロアリは「火災」や「不法侵入」と並んで恐れるべき最大のリスクの一つです。姿が見えない分、気づいた時には柱や土台が食い荒らされ、手遅れになっているケースも少なくありません。

結論から申し上げますと、人が住んでいない空き家は、人が住んでいる家よりも圧倒的にシロアリ被害に遭いやすいのが現実です。

なぜ、誰もいないはずの空き家が狙われるのでしょうか?そして、万が一発生してしまった場合、どのように業者を選べばよいのでしょうか。

この記事では、空き家にシロアリが発生する根本的なメカニズムから、早期発見のポイント、そして悪質業者に騙されないための正しい駆除業者の選び方まで、専門的な視点で分かりやすく解説します。

空き家が「シロアリの天国」になってしまう3つの理由

「古い家だからシロアリが出る」というのは、半分正解で半分間違いです。新築であっても条件が揃えばシロアリは発生します。特に空き家には、シロアリが好む「3つの条件」が完璧に揃ってしまいやすいのです。

1. 換気不足による「湿気」の蓄積

シロアリは乾燥を嫌い、ジメジメした湿気の多い場所を好みます。

人が住んでいる家では、窓の開け閉めや換気扇の使用、人の出入りによって空気が動くため、ある程度の湿気対策が自然に行われています。

一方、空き家は窓や雨戸が閉め切られた状態が何ヶ月も続きます。これにより、床下や室内に湿気がこもり、蒸れた状態になります。特に日本の高温多湿な気候では、閉め切った木造住宅は、シロアリにとって水分補給が容易な「理想的なオアシス」となってしまうのです。

2. 誰にも邪魔されない「静寂」な環境

意外に知られていませんが、シロアリは光や振動、音を嫌う非常に臆病な生き物です。

人が生活している家では、歩く振動や話し声、家電の音などが常に発生しており、シロアリにとってはストレスがかかる環境といえます。

しかし、空き家にはそれがありません。天敵もおらず、人の気配もない静かな環境下では、シロアリは警戒心を解き、驚くべきスピードで繁殖と侵食を進めていきます。発見が遅れる最大の要因も、この「人の目がない」ことにあります。

3. 豊富な「エサ」の放置

シロアリの主食は、木材に含まれる「セルロース」です。

家屋の柱や土台はもちろんですが、空き家特有の問題として、畳、放置された新聞紙やダンボール、古い家具なども格好のエサになります。

特に雨漏りが発生している空き家は最悪のケースです。「水」と「エサ(木材)」がセットで供給されるため、爆発的な繁殖を招き、またたく間に家の強度を奪ってしまいます。

被害を最小限に!自分でできるセルフチェックポイント

シロアリ被害は早期発見がカギです。久しぶりに空き家を訪れた際は、以下の兆候がないか必ずチェックしてください。

「蟻道(ぎどう)」の有無を確認する

建物の基礎コンクリート部分や床下の束柱(つかばしら)に、茶色の土で固められた細いトンネルのようなものが付着していませんか?

これは「蟻道(ぎどう)」と呼ばれ、シロアリが乾燥や光から身を守りながら移動するために作る専用通路です。これを見つけたら、現在進行形でシロアリが侵入している決定的証拠です。直ちに専門家への相談が必要です。

床の感触と打音チェック

廊下や畳の上を歩いたとき、なんとなく「フワフワ」と沈むような感覚はありませんか?また、柱や壁をハンマーなどで軽く叩いたとき、中が空洞のような軽い音がしませんか?

シロアリは木材の内側から食べるため、表面は綺麗でも中身がスカスカになっていることがよくあります。このような違和感がある場合、内部の食害がかなり進行している可能性があります。

羽アリの発生

4月から7月にかけての雨上がり、建物の周辺や室内で大量の羽アリを見かけたら要注意です。これは、巣の中の個体数が増えすぎて、新しい巣を作るために飛び立った一部です。

つまり、羽アリを見た時点で、その近く(あるいは床下)にはすでに巨大な巣が出来上がっていることを意味します。

シロアリを放置すると招く「資産崩壊」のリスク

「住んでいないから多少食べられてもいいか」と考えるのは非常に危険です。シロアリ被害は、単に家が傷むだけでは済まない深刻なリスクを引き起こします。

震度5程度の地震で倒壊する恐れ

シロアリは、家の重さを支える「土台」や「通し柱」といった重要構造部分を好んで食べます。重要な骨組みがスカスカになった家は、耐震性が著しく低下します。

阪神・淡路大震災の調査データでも、倒壊した木造家屋の多くにシロアリ被害や腐朽が見られたことが報告されています。空き家が倒壊し、隣家を巻き込んだり通行人に怪我をさせたりすれば、所有者は多額の損害賠償責任を負うことになります。

不動産価値が「ゼロ」以下になる

将来的に空き家を売却しようと考えた際、シロアリ被害は致命的なマイナス要因です。

不動産売買において、シロアリ被害は「契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)」の対象となります。もし被害を隠して売却した場合、後から契約解除や損害賠償を請求されることになります。

被害が甚大な場合、建物の価値はゼロと査定されるどころか、解体費用分を差し引かれて「マイナス査定」となるケースも珍しくありません。

騙されないための「優良なシロアリ駆除業者」の選び方

もしシロアリ被害の疑いがある場合、専門業者による調査と駆除が必要です。しかし、残念ながらこの業界には、不安を煽って高額な契約を迫る悪質な業者も存在します。信頼できる業者を見極めるための3つの基準をお伝えします。

1. 「日本しろあり対策協会」の会員であるか

最も確実な判断基準の一つが、公益社団法人「日本しろあり対策協会」に加盟しているかどうかです。

この協会は、国土交通省の認可を受けて設立された組織で、薬剤の認定や技術者の登録を行っています。協会の会員であるということは、一定の技術水準とコンプライアンス(法令遵守)意識を持っている証拠と言えます。業者のホームページなどで「正会員」であるかを確認しましょう。

2. 「5年保証」とアフターサービスの内容

現在、シロアリ防除に使われる薬剤の効果は、安全性の観点から約5年で切れるように作られています。そのため、優良な業者であれば施工後「5年間の保証」を付けるのが一般的です。

「10年保証します」「永久保証です」といった極端な主張をする業者は、使用している薬剤が安全基準を満たしていないか、あるいは保証内容に裏がある可能性があるため注意が必要です。また、保証期間中に定期的な無料点検がついているかも重要なチェックポイントです。

3. 明確な事前見積もりと施工内容の説明

契約を急かす業者は避けてください。「今すぐやらないと家が倒れる」などと脅し、その場で契約させようとするのは悪徳業者の常套手段です。

優良な業者は、必ず事前に床下の写真を撮って見せてくれ、「どの範囲に」「どのような工法で」「いくらで」施工するのかを明確に説明します。必ず複数社から相見積もりを取り、金額と対応を比較検討してください。極端に安すぎる見積もりも、後から追加料金を請求されるリスクがあるため要注意です。

シロアリ被害も、管理の手間も、プロに相談して手放しませんか?

シロアリの発生リスクと対策について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。

「換気が重要」とは言っても、遠方に住んでいて頻繁に窓を開けに行くのは難しいのが現実かと思います。かといって、業者に駆除を依頼すれば数十万円の費用がかかり、住まない家にそこまでお金をかけるべきか悩むところでしょう。

「シロアリがいるかもしれないが、怖くて床下なんて見られない」

「すでに被害がありそうだが、修繕してまで持ち続ける意味があるのか」

「解体するにも費用がかかるし、どうするのが一番損をしないのか分からない」

このようなお悩みを抱えている方は、ぜひ一度「空き家活用TEAMR」にご相談ください。

TEAMRは、全国の空き家を価値ある不動産に変えるプロフェッショナル集団です。

私たちは単なる駆除業者ではありません。あなたの空き家の現状を正しく診断した上で、もしシロアリ被害があったとしても、

  • 現状のまま売却できるのか(訳あり物件としての活用)
  • 現状のまま賃貸にできるのか(貸戸建住宅としての活用)
  • リフォームして収益物件化するメリットはあるか
  • 解体して更地にしたほうが資産価値が高まるか

など、不動産活用の視点から「あなたにとって最も経済的負担が少なく、メリットのある解決策」をご提案します。

シロアリ被害は、放置すればするほど資産価値を食いつぶしていきます。手遅れになる前に、そして無駄な駆除費用を支払う前に、まずはTEAMRへご相談ください。あなたの肩の荷を下ろすお手伝いをさせていただきます。