空き家を放置するとどうなる?放置してはいけない10の理由

「実家を相続したけど、誰も住む予定がない」
「遠方に住んでいるため、空き家の管理ができていない」

様々な理由で、所有する家が空き家になっている方は少なくありません。しかし、その空き家を「とりあえずそのまま」にしておくのは、非常に危険です。

空き家を放置することには、あなたが思っている以上に多くのリスクが潜んでいます。この記事では、空き家を放置することで生じる10のリスクを、専門的な視点から分かりやすく解説します。手遅れになる前にぜひご一読いただき、大切な資産を守るための一歩を踏み出してください。

空き家放置がもたらす経済的な3つのリスク

まず、最もイメージしやすいお金にまつわるリスクから見ていきましょう。空き家を放置することは、経済的に大きな負担増につながる可能性があります。

1. 資産価値が下落し続ける

建物は、人が住まなくなると驚くほどのスピードで劣化が進みます。定期的な換気が行われなくなることで湿気が溜まり、カビやシロアリが発生しやすくなります。また、雨漏りや設備の故障といった小さな不具合も、放置されることで建物全体を蝕む大きなダメージへと発展します。

その結果、いざ売却しよう、あるいは貸し出そうと考えたときには、資産価値が大幅に下落してしまっているケースが少なくありません。

適切な管理がなされていない不動産は買い手や借り手が見つかりにくく、たとえ見つかったとしても、大幅な値下げや高額なリフォーム費用を要求されることになるでしょう。将来的に活用する可能性があるのなら、価値を維持するための管理が不可欠です。

2. 「特定空き家」に指定され、固定資産税が最大6倍に

空き家に関するリスクで、最も知っておくべき重要なものの一つが「特定空き家」への指定です。これは「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づく制度で、放置することが著しく危険、あるいは不衛生であると行政に判断された空き家が指定されます。

特定空き家に指定されると、土地の固定資産税を大幅に軽減する「住宅用地の特例」が適用されなくなります。これにより、土地にかかる固定資産税が最大で6倍に跳ね上がる可能性があるのです。年間数万円だった税金が、数十万円になるケースも珍しくありません。これは、所有者にとって非常に大きな経済的打撃となります。

3. 維持管理費や保険料の負担

誰も住んでいなくても不動産を所有しているだけでコストはかかり続けます。固定資産税や都市計画税はもちろんのこと、定期的な庭の草刈りや小規模な修繕にも費用が発生します。

また、万が一の火災や自然災害に備えるためには、火災保険への加入が欠かせません。

空き家は火災のリスクが高いと判断され、居住用の住宅に比べて保険料が割高になる傾向があります。これらの維持費は、活用されていない不動産から見れば、一方的に出ていくだけの「負のコスト」と言えるでしょう。

空き家が引き起こす物理的な3つのリスク

次に、建物そのものや衛生面に関する物理的なリスクについて解説します。これらは、近隣住民にも直接的な迷惑をかける可能性があり、トラブルの火種となりやすい問題です。

4. 建物の倒壊・部材の飛散による事故

老朽化が進行した空き家は、地震や台風といった自然災害によって倒壊する危険性が高まります。建物自体が崩れ落ちなくても、屋根瓦や外壁の一部が剥がれ落ち、強風で飛散することも考えられます。

もし、これらの飛散物が隣家を傷つけたり、通行人に怪我を負わせたりした場合、その責任はすべて所有者が負うことになります。損害賠償請求に発展すれば、数百万、数千万円という高額な賠償金を支払わなければならないケースも想定されます。

5. 放火や不審火による火災

空き家は、人の目が行き届かないため、放火のターゲットにされやすいという深刻なリスクを抱えています。ゴミや枯れ草が散乱しているような管理不全の空き家は特に危険です。

万が一火災が発生した場合、隣接する家屋に燃え移るなど、甚大な被害をもたらす可能性があります。たとえ放火による火災であっても、建物の管理責任を問われ、近隣住民から損害賠償を求められる可能性があることを忘れてはなりません。

6. 害虫・害獣の発生と悪臭

管理されていない空き家は、ネズミやハクビシン、ゴキブリといった害虫・害獣にとって格好の住処となります。これらの生物が住み着くと、建物内で糞尿を垂れ流し、強烈な悪臭の原因となります。

さらに、これらの害虫・害獣は一箇所に留まらず、近隣の住宅にも繁殖範囲を広げていきます。悪臭や衛生環境の悪化は、ご近所との深刻なトラブルに発展する大きな要因です。

周辺環境を脅かす3つのリスク

空き家の問題は、所有者個人の問題だけでは終わりません。その存在が、地域の治安や景観を悪化させる原因にもなり得ます。

7. 地域の景観を損なう

雑草が生い茂り、ゴミが散乱し、建物が朽ち果てていく空き家は、その地域全体の景観を著しく損ないます。美しい街並みの中に一軒でもそのような家があると、街全体のイメージダウンにつながりかねません。

地域の景観悪化は、住民の愛着を失わせるだけでなく、その地域の不動産価値全体を引き下げる要因にもなり得ます。

8. 不法投棄のターゲットになる

「誰も見ていないだろう」という心理から、空き家は粗大ゴミや家電製品などの不法投棄の格好のターゲットにされます。一度ゴミが捨てられると、それに追随するように次々とゴミが捨てられ、あっという間にゴミ屋敷のような状態になってしまうことも少なくありません。これらのゴミの撤去費用は、当然ながら所有者が負担することになります。

9. 犯罪の温床となる

人の出入りがない空き家は、犯罪者の隠れ家や、非行少年少女のたまり場として利用される危険性があります。薬物の取引や窃盗品の隠し場所に使われるなど、凶悪犯罪の温床となるケースも報告されています。

地域の安全を脅かす存在となり、警察沙汰になるなど、所有者として思いもよらないトラブルに巻き込まれる可能性があります。

すべての責任が降りかかる最終的なリスク

これまで挙げてきた9つのリスクは、最終的にこの1つのリスクに集約されます。

10. 近隣住民とのトラブルと損害賠償責任

建物の倒壊、火災、害虫・害獣の発生、景観の悪化、犯罪の誘発。これらのリスクはすべて、近隣住民の生活を脅かすものです。

「庭の木が伸びてきて日当たりが悪くなった」「悪臭がひどくて窓も開けられない」といった苦情から始まり、万が一、建物の一部が飛散して隣家を破損させたり、通行人に怪我をさせたりした場合には、多額の損害賠償責任を負うことになります。

「知らなかった」「管理できなかった」という言い訳は通用しません。空き家の所有者である以上、その建物が周囲に与える影響のすべてに対して法的な責任を負うのです。

空き家問題、一人で悩んでいませんか?

ここまでお読みいただき、空き家を放置することの重大なリスクがお分かりいただけたかと思います。

「リスクは分かったけど、具体的にどうすればいいのか分からない」

「売却や賃貸、解体など、どの選択肢が自分にとってベストなのか判断できない」

「遠方に住んでいて、物理的に何もできない」

このような悩みを抱えている方は、決して少なくありません。

そんな時は、空き家問題のプロフェッショナル集団である私たち「チームR」に、ぜひ一度ご相談ください。

チームRは、全国に存在する空き家を、価値ある不動産へと生まれ変わらせることを使命としています。私たちは、単に空き家を売買するだけではありません。お客様一人ひとりのご状況やご希望を丁寧にお伺いし、売却、賃貸、リフォーム、解体、さらには地域貢献につながる活用方法まで、あらゆる選択肢の中から最適な解決策をご提案します。

これまで数多くの空き家問題を解決に導いてきた豊富な実績と、全国に広がるネットワークが私たちの強みです。査定やご相談は無料です。手遅れになる前に、まずはあなたのお悩みをお聞かせください。

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